これから空き家を相続する予定のある方は、相続後に空き家をどうするかお考えの方も多いのではないでしょうか。
家族信託とは、家族が財産を管理しやすくするための制度です。
この記事では、空き家が発生する原因や家族信託の制度、空き家対策で利用するメリットについてご紹介します。
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空き家と家族信託～空き家が生まれる原因とは～
空き家はさまざまな原因で生まれます。
核家族化が進む現代は、高齢者が一人暮らしをするケースが多く、老人ホームや入院を機に空き家が発生する場合があります。
また、家を相続する方がおらず、そのまま空き家として放置されることもあるでしょう。
ほかに、所有者が認知症になった場合は売買契約の締結は簡単ではないため、空き家になる前に売却しようにも売却そのものが難しくなります。
認知症の進行度合いによっては代理人を立てるのも困難になるため、結局空き家として放置されることが多くなってしまうのです。
そうなる前に知っておきたいのが家族信託という制度です。
空き家と家族信託～家族信託の制度について～
家族信託とは、財産を信頼できる家族に託し、託された方が財産を家族のために有意義に利用する財産管理の制度です。
認知症などで財産が凍結されると家族であっても財産を自由に扱えませんが、あらかじめ家族信託を結んでおけば財産の管理を家族に任せられます。
家族信託の制度においては、次の3つの立場があります。
●財産の管理を委託する「委託者」
●委託されて財産管理をおこなう「受託者」
●財産を運用して発生する利益を受け取る「受益者」
財産を持つ親が委託者および受益者、子が受託者になるケースが一般的です。
空き家対策を家族信託でおこなうメリット
家族信託のなかでも、自益信託の形式で財産を管理すると贈与税がかからないメリットがあります。
自益信託とは、自宅を信託財産として委託者が受益者を兼ねる家族信託です。
親の代わりに子が財産を売却して、利益を親が得る場合などがこれに該当します。
また、家族信託は受託者のみの判断で空き家を売却できます。
成年後見人制度も家族が財産を管理できる制度ですが、売却の際は裁判所の許可が必要です。
家族信託は、そのような許可が不要な点がメリットです。
ほかに、家族信託は数世代先の財産継承まで指定できます。
誰も相続しない空き家が発生してしまうリスクが少なくなるでしょう。
まとめ
空き家の発生原因や家族信託制度、空き家対策で利用するメリットについてご紹介しました。
空き家の発生原因はさまざまですが、所有者の高齢化や認知症などによる放置も一因となっています。
家族信託制度では受託者が自由に財産管理できるため、空き家対策として利用を検討してみてはいかがでしょうか。
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